
何かに失敗した時、計画していたことを完了できなかった時など
- あぁ、また。私なんてどうせ…
- 何でこれくらいのこと私はできないんだろう
- もっと頑張って変わらないと!だって私はダメダメだから
そんな自分責めがやめられない人にぜひ知ってほしいのが、セルフコンパッションという考え方です。
セルフコンパッションとは、簡単に言い換えると「自分への優しさ」で自己批判とは真逆のものになりますね。
日本人は国民性もあり「自分には厳しくあるべき」という考えが根強いですし、
かくいう私も、自分責めキャリアは相当のものでした。(キャリアと言うとおかしいですが。)
ですが、自己批判やいきすぎた反省は、本来もっている困難に立ち向かう意欲を消してしまうどころか、心の病につながってしまうこともあります。
セルフコンパッションは簡単なトレーニングで高めていくことができ、少しずつ失敗した自分や不完全な自分も受け入れられるようになります。
ここではセルフコンパッションがあなたにもたらす効果と、トレーニングの方法についてわかりやすくお伝えしますね。
セルフコンパッションを高めることによる効果
近年の研究では、3週間「セルフコンパッション=自分への慈しみ」を訓練することによって、
- ネガティブ感情が減る
- 楽観性が高まる
- 自己効力感が高まる
といった効果が出ることが明らかになっています。
あなたがどう変化するかがイメージできるよう、もう少しくわしく説明しますね。
失敗への恐れが少なくなる
失敗をしたとしてもそれをただの事実、一つのデータとして受け止められるようになり、自分の評価価値と結びつけることがなくなります。
そうなれば、あとはデータをふまえた改善策を考え、また次を試していくことができますよね^^
自分は変わっていける成長できると思える
「自分なんてどうせ…」から改善策を考えるようになるにつれ、「自分の力で変化を起こすことができるんだ」といった自己効力感が高まってきます。
すると、よりチャレンジする方へ意識が向くようになります。
ネガティブにいちいち振り回されなくなる
ネガティブな感情が起こるたび振り回されていたのが、少し客観的に見られるようになります。
鳴門のうず潮を想像してもらうとわかりやすいと思いますが、ぐるぐる渦に入ってしまったら出口もわからず抜け出るのは難しいですよね。
セルフコンパッションを高めることで、困ったことやそれにより起こった気持ちを俯瞰して見られるようになっていき、ネガティブな感情をずっと持ち続けるということはなくなります。
人にもやさしくなれる
実は、脳は主語を理解することができません。
なので、「自分へかけた思いやり」も、脳は「人からやさしくされた」のと同じように感じ、幸せホルモンであるオキシトシンを分泌します。
オキシトシンは人やペットなど愛しい存在とのふれあいで分泌されるホルモン。
心に安らぎを与え気持ちを前向きにしてくれるので、他の人へもやさしくしたくなるといった好循環が生まれるんですね^^
すぐにできる簡単なセルフコンパッションのやり方
セルフコンパッションは
- 自分への優しさ
- 共通の人間性
- マインドフルネス
の3つの要素で構成されています。
セルフコンパッションを高める方法はたくさんあるのですが、私が実際に試してみて【取り入れやすい】【効果を感じた】ものを2つに絞りご紹介します。
最初は難しく感じるかもしれませんが、できそうなところからでいいのでぜひ試してみてください^^
コンフォートカード

コンフォートカードとは、簡単に言うと「癒しのカード」です。
やり方はこうです。
- やっぱり私はダメだと自己否定したエピソードを思い出す
- その時のくわしい状況と、どういう風に自己批判したかを茶色など暗めな色のカードに書く
- カードを見ながら、もしそれが自分の友人や家族など大切な人だったら、どういう言葉をかけるか思い浮かべる
- 思い浮かべた言葉を明るい色のカードに書く
- 不安やストレスを感じた時にそのカードを見るようにする
暗めな色のカードに吐き出して、明るいカードで癒しをもらうという色によるイメージの刷り込みも癒し作用として使います。
暗い色のカードは後で、クシャクシャポイ!っとゴミ箱へ捨てちゃってください。
でも、「え、今からカード買いに行かないといけないのか…」となってる間に忘れちゃったりしそうですよね^^;
なので、何でもいいから紙に書き出す。そのあとに書く優しい言葉は、スマホメモやアプリの付箋なんかで代用しても全然かまいません。
とにかく、「自分責め」が習慣になってる人にとっては、自分に対してその都度自発的にやさしい言葉をかけること難しすぎるんですよね。
だからこそ、自分にかけるやさしい言葉を見える化しておくことが最大のポイントなんです。
最初はストレスにさらされたその時に、カードのことは思い出せないかもしれません。
そんなときは、
- いつも開く手帳や日記調に貼っておく
- 枕元の見えるところに置いておく
などして、定期的にコンフォートカード(メッセージ)にふれる機会を作ってみてください。
思いやり瞑想

もう一つぜひやってみてほしいのが、思いやり瞑想です。
瞑想することで「マインドフルネス(今あるがままの自分を受け入れる)」力が養われます。
瞑想ってしっかり時間をとって、静かな場所で、あぐらをかいて(イメージ)やらなくてはいけないんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、そんな決まりはまったくないんですよ^^
現に私も家事育児でドタバタしているうちに1日が過ぎる…、なんてことは日常茶飯事です。
そんな時は、夜ベッドに入って目をつむってからのほんの数分でも大丈夫。
ここで、自分の大切な人の顔を思い浮かべて感謝の言葉を言います。(小声でも。無理なら心の中だけでも)
- (旦那さん)今日も寒い中仕事へ行ってくれてありがとう
- (子供たち)今日も大きな怪我もなく元気でいてくれてありがとう
その時、相手の笑顔も一緒に思い浮かべます。
そして、
- 私の愛する人が幸せでありますように
- 私の愛する人が健康でありますように
- 私の愛する人があるがままの自分を受け入れられますように
次に、自分にも感謝の言葉をかけます。
- 今日も料理を作ってくれてありがとう
- 今日も子供たちを立派にいかすことができたね。ありがとう。
ふだん当たり前と思っていることも決して当たり前ではありません。
自分のことは、まず自分が思い切り労ってあげましょう。
そして、自分にも同じように自分の笑った顔を思い浮かべながら
- 私が幸せでありますように
- 私が健康でありますように
- 私があるがままの自分を受け入れられますように
と祈ってあげてください。
これらの言葉はガッチリ決めて言わなければいけないわけではありませんので、自分の大事な人と自分の最高に笑っている顔を思い浮かべて、やさしい気持ちを向けてあげてください。
手帳や日記をつけてる方なら、実際に字で書いてみるのもおすすめですよ^^
おわりに
セルフコンパッションを高めていくと、起こったことをひとつの事象として捉えることが
できるようになり、自分の人格と勝手に結びつけて自己批判することが少なくなります。
自分責めループから抜け出すと、「失敗はこわいもの」という思い込みがうすれいろんなことに瞬発力をもって取り組む意欲がわいてくるんです。
そして少しでも成果が出てくると、また次へいく原動力となりより良い自分へと向かう好循環に入ることができますよ。
ぜひ、自分への慈しみの心を育てていってください。
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